今回は、「精神障害の労災認定と労働時間の関係」です。

平成26年度の精神障害の労働補償状況は前回お伝えしたとおりですが、精神障害の労災認定の「要件」に注目し、労働時間との関係をお伝えします。

労災認定については、下記の資料をもとにしていますが、私の解釈が間違っている場合にはご容赦ください。

出展:厚生労働省 精神障害の労災認定
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/120427.html

精神障害の労災認定要件は

1.認定基準の対象となる精神障害を発病していること
2.認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務よる強い心理的負荷が認められること
3.業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

の3点です。

1.の状況であり、2.の「業務による強い心理的負荷」が「強」と判断されますと、その要件を満たす事になり、3.の判定に進みます。(詳細は「厚生労働省 精神障害の労災認定」をご覧ください)

長時間労働で「業務による強い心理的負荷」が「強」と判断される基準は以下の通りです。

長時間労働がある場合、発病直前の時間外労働時間(週40時間超)が

・1か月間におおむね160時間以上 → 特別な出来事に該当「強」
・2か月間連続して120時間以上 → 出来事に該当「強」
・3か月間連続して100時間以上 → 出来事に該当「強」

となり、認定基準の2.を満たすことになります。

労働時間の例は以下の通りとなります。

・(月)~(土) 9:00~23:00 → 時間外労働 152時間

・(月)~(土) 9:00~22:00 → 時間外労働 128時間

・(月)~(金) 9:00~22:00
(土)に2日だけ出勤 9:00~20:00 →時間外労働 100時間

土曜日の出勤が定常化していますと、時間外労働時間が顕著に増えていきますので、注意が必要です。

時間外労働時間の対策は、勤怠管理システムで的確な情報をリアルタイムで提供し、現場への直接的なアラート機能などを整備することで、環境は整ってくるかと思いますが、一番大切なことは、現場の理解と協力を得ることではないでしょうか。