勤怠管理システムの評価はあてにならない?
勤怠管理システムは法律や就業規則により機能や動作が定められると
考えがちですが、実際は少し違います。
勤怠管理システムからの視点でとらえると、初期設定に必要な情報は
就業規則からでは読み取ることができない場合が多くあります。
例えば、日々行う出退勤打刻の方法(ICカードやスマホなど)や
打刻を忘れてしまった場合の対応方法(申請承認)が就業規則に記載
されていることは、あまりないかと思います。
勤怠管理システムの初期設定では、日々の運用を前提に利用する機能や
設定内容を決めていく必要があります。
その為、会社の業務プロセスに合うかどうかで製品の機能を判断する
必要があります。
勤怠管理システムは、様々な会社の運用方法を再現できるような機能が
実装され、設定により細かい対応ができる必要があります。
現実的に多くの会社で利用されている製品は、その数だけ、運用方法を
再現している可能性が高く、機能が充実していることが考えられます。
また、機能が充実している製品を利用した場合でも、
要件定義(業務内容をシステムの設定内容に反映させる定義)や
初期設定の精度によって対応できる内容が大きく異なります。
更に、システムを運用するには従業員の協力が不可欠です。
現場で利用しやすい操作性であることは勿論、最低限の管理をしつつ、
負荷のかからない設定にすることも必要となります。
このような要素が相まって、勤怠管理システムは評価されていると
考えらえる為、同じ製品でも様々な評価になります。
自社で活用できている製品は良い評価となりますが、その背景には
今回お伝えしたような要因があります。
「良い製品を教えて」って質問を受けたときに即答できない理由は
このような背景があります。
今回の内容を書いていると、勤怠管理システムにおける製品選びの
難しさを、改めて実感しました。